世界平和を目指して

人も動物も植物も幸せにするカウンセラー日記

母の誕生日

このときはまだ受け取れなかった。

母のことばを。

 

〜〜〜〜〜

 

未来がお空にいって、

数日経った頃、ちょうど母の誕生日だった。

 

誕生日プレゼント作ろう💡

 

そう思い立ってすぐに、

私に送ってくれた未来の写真を

たくさんプリントして、

アルバムを作った。

 

 

母に誕生日プレゼントなんて

大人になってからは初めてかもしれない。

 

ずっとかかわりを絶っていたから。

 

 

アルバムに写真を貼って、

未来に吹き出しをつけて、

母に話しかけるように作った。

 

 

「こんなに食べたよ」

「体重も増えたよ」

「毛もふさふさになったでしょ」

 

 

 

そして最後のページには

「看病してくれて、ありがとう。

ママと生きられて幸せだった。

あんまり泣かないでね。ずっと一緒だよ」

 

と、締めくくった。

 

 

喜んでくれるかな。

そう期待しながら

アルバムを包んだ。

 

 

プレゼントは無事に届き

その日の夜に母から電話があった。

泣いている…

 

 

唐突に、

「優しい子に育ってくれてありがとう。

あなたを産んだことを誇りに思う」

 

 

!!

え?

 

 

そんなことを言われたのは

初めてだったので、

恥ずかしさと

泣くのをこらえるのに必死で、

「うん」

としか言えなかった。

 

 

だって何十年も

母のことは大っ嫌いで

いつ死んでも私はお葬式にも出ない、

病気になっても知らない、

と心に決めていたのに。

 

 

 

なんでそんなこと言うの?

そんなこと言ってまた私から離れるくせに!

またお母さんと思ってしまう!

お母さんとして期待してしまう!

もし何かあって、

いなくなったら悲しくなるじゃん! 

 

本来なら嬉しいはずの言葉が

複雑な感情だけが残った。

 

 

もう悲しいとか寂しいとか

感じたくない。

幼い頃にたくさん感じてたから。

 

 

もうたくさんだよ…!!

 

 

大切に思いたくない。

どうでもいい存在でいてほしい。

また失うのは怖い。

 

 

 

本当はお母さんがお母さんじゃなかったら

優しくなんかならなかった。

お母さんがお母さんだったから

優しく育ったんだよ。

 

って伝えたかった…

 

 

この時の私は母からの言葉を

素直に受け取れなかった。

 

そして電話を切った。

 

ごめん。