感情のフタ
私の転機は「離婚」でした。
この「離婚」がなければ、変われていなかったかもしれない。
元旦那さんは、とても優しい人でした。
仕事も自営だったので、認めてもらうために一生懸命仕事を頑張る人でした。
帰るのもいつも1時を過ぎていました。
仕事が忙しいのに「試験」に受かるための勉強も欠かさずに、いつも睡眠不足でした。
それなのに、休みの日には私をどこかに連れて行ってくれて、たくさん尽くしてくれました。
しかし、私はそんな元旦那さんに「私を愛してくれているならもっと尽くしてほしい」
「家にいて欲しい」「私だけを見て欲しい」とさんざんケンカをしました。
そして、ある日突然、「好きな人ができたから別れて欲しい」と言われ、心も身体もボロボロになりました。
それまでも元カノとずっと続いていたことや、(別の)女性とも色々心配するようなことはたくさんあったので、穏やかな結婚生活とはほど遠かったのだけど…
それでも私は人並みの幸せが欲しかった。
幸せななんだ。幸せなんだって。
でも、こんなことになって「ほら、やっぱり幸せになってはいけない。こんなに傷つくなら初めから幸せになろうなんて思わないことだ」って改めて思ってた。
自作自演。
幸せになるはずがないから自分から壊したとも言えるし、元旦那さんに親の代わりに私を愛して欲しかったんだ、って。
そうだったんだって。
別れて欲しいと言われてからも、「やはり私のことが好きだから別れない」と言われたり、「やはり無理だから別れる」と言われて散々振り回されて、最終的には「あなたがいなければ生きていけない」というくらい元旦那さん軸になってました。
元旦那さんの相手の女性が業務委託先の人で、そこの社長から「仕事に支障をきたすし、おたくの旦那が別れたがっているんだから、早く別れなよ!!迷惑なんだよ!」と家まで押しかけてくるし、
母も忙しいから行けないと言われたけど、数日だけとお願いしてきてもらって、毎晩、私の前で母が付き合っている彼との電話をしてた。
浮気で打ちのめされている娘の前で、浮気相手と電話してる母。
もう、信じられない。
この時に、強く強く思った。
もう、親と思うのはやめよう。
親として期待しない。
気付かないふりして、大丈夫なふりして、私は大丈夫、大丈夫って。
期待しない、信じない。裏切られたくない。傷つきたくないと、どんどん、どんどん殻に閉じこもる。
この時、代わる代わる泊まりにきてくれたり、毎日電話くれたり、食事を届けてくれたりして、友人に助けてもらった。
私の命の恩人。
彼女達がいなかったら、どうなっていたが分からない。
正義、道徳、倫理、モラル、人道、当たり前なこと。
これがぜーんぶ違った。
家族だけど、ぜんぶ違った。
それが私の当たり前になった。
これからも、感情の蓋は開けるつもりだし、解放したいと思う。
そのたびに嫌なことを思い出し、不快な気持ちになるだろう。
だけど、それでも私は生きて、こんなに幸せになったよって言いたい。
母や継父に心から感謝する日は来るのだろうか。
愛と感謝を伝える日が。